http://www.ncc.go.jp/jp/shinsai/pdf/cancer_risk.pdf
がんのリスクの大きさ<何倍程度大きいか>
喫煙者=1〜2シーベルト、はおかしいような。。。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E6%9D%91JCO%E8%87%A8%E7%95%8C%E4%BA%8B%E6%95%85
東海村JCO臨界事故
>推定1〜4.5グレイ・イクイバレントの被曝をした作業員C(当時54歳)は、一時白血球数がゼロになったが、放医研の無菌室において骨髄移植を受け回復。12月20日に放医研を退院した。
↑のように、1シーベルト越えというのは、無菌室においての骨髄移植が必要なレベルの超大量被曝です。
さらに10シーベルトだとこうです。 (グロ注意)
http://livedoor.blogimg.jp/hanagenuki/imgs/0/3/0372602a.jpg
ただし東海村臨界事故は一気に浴びた量です。国立がんセンターは生涯換算なのかなあ?
とちょい疑問に思いまして、
比較対象はチェルノブイリ原発事故の被ばく者の甲状腺がん発生率(18歳以下被曝の10〜15年後)と、広島長崎被曝者の40年追跡調査による癌発生率と、40~69歳の喫煙者の癌発生率、それからダイオキシン被曝者のようです。
書いてないけどチェルノブイリの被曝データは長期に渡る被曝の総量っぽいですね。
しかしデータに問題点があるとすれば、
●18歳以下で被曝した子供が最大33歳までに癌になる確率(チェルノブイリ)と、40代以上の大人が癌になる確率(喫煙などの生活習慣)を比較している
●チェルノブイリ被曝については小児甲状腺がんのみを比較している
というところでしょうか。
でも仕方ないのかもしれません。
だってたしか<公式>には、チェルノブイリの健康被害は放射性ヨウ素による小児甲状腺がんのみ、ということになっているんですよね。
放射線と健康に関する安全基準は、全てこの<公式>にのっとっていると思います。
たとえば、何ベクレル摂取したら生涯で何ミリシーベルト被曝、という換算式も、「チェルノブイリの健康被害は放射性ヨウ素による小児甲状腺がんのみ」という<公式>に基づいているようです。
しかし一方で、公式以上の健康被害がある、という話もあります。
結局、自分がどちらを信じるか、なのかなあ〜。
「チェルノブイリの被害って小児甲状腺がんだけなんでしょ」と信じる人は、公式寄りのデータを信じて
「いやいや、それ以外の健康被害もあるみたいだ」と信じる人は、危険寄りのデータを信じる
どっちを信じるかはもう、人それぞれってこと!みたいな。。。
http://togetter.com/li/243307
「チェルノブイリを見れば深刻な状況だ」というメッセージと、「チェルノブイリを見てもそれほど心配はない」というメッセージが同時に発信され、どう考えたら良いのか、日本の人々は混乱している。一概には言えないのは承知の上でお聞きするが、どちらが正しいのか。ラフマノフ大使が口を開いた。
ラハマノフ大使、「往々にして真実は中間にあるものです」と前置きをした上で、「小児だけでなく大人も、全体に健康の悪化が見られるのは事実です。甲状腺癌に限らず、病気が多くなっている。長期にわたり影響を及ぼします。しかるべき対策を取らないと、日本でも同じ事が起きる可能性があります」
ラハマノフ大使「特に危険なのはアイソトープが体内に入る事です。これは微量でも危険性があります。避けなければなりません」。大使がここまで言った事には、正直、少々、驚いた。しかもラハマノフ大使はいわゆる文系の職業外交官ではなく、前職は科学アカデミー副会長だったという科学者だ。
さて
http://www.ncc.go.jp/jp/shinsai/pdf/cancer_risk.pdf
この表についての吟味をまだ続けたいと思います。
改めて書きますが、この表は、
・広島・長崎の原爆被ばく者の約40年の追跡調査からのデータ、
・チェルノブイリ原発事故の被ばく者(18歳以下、外部被ばくと内部被ばく)の10~15年後に行った甲状腺がん スクリーニングからのデータ、
・高濃度のダイオキシンを被ばくした欧米の工場労働者やイタリア・セベソの爆発事故を起こした農薬工場の 周辺住民の追跡調査からのデータ、
・日本の40~69歳の地域住民を約10~15年追跡調査したデータ
を比較したものです。
また、この表が作られたのは原発事故以降です。(「東日本大震災関連情報」というカテゴリーページに掲載されています)
さて広島長崎被曝者の40年追跡調査によるデータの引用元は、下のサイトです。
http://www.rerf.or.jp/radefx/late/cancrisk.html
原爆被爆時年齢は全年齢、0歳から100歳以上までです。
つまり、子どもを含むデータです。
一方、生活習慣による癌のデータが40歳以上の統計のみ、
というのが本当に残念です。
発ガンと年齢に関係があることは確かですし、ガンというものをテーマにしながら、年齢に差があるデータを比較するのは<雑>、という印象を受けます。ありえないほどに<雑>であると。
たとえば、広島長崎の原爆被曝者の場合、1 Gy被曝時年齢が10歳の人が、30歳より前に発ガンする相対リスクは「3」です。
http://www.ncc.go.jp/jp/shinsai/pdf/cancer_risk.pdf
この表でかなり上のほうになります。
では、10歳から受動喫煙を始めた人が、30歳より前に発ガンする相対リスクはいくつなのか?
10歳から塩分過剰摂取を始めた人が、30歳より前に発ガンする相対リスクはいくつなのか?
こうやって年齢を合わせて比較して初めて、データとしての意味が出ると思います。
一番不思議なのは、文系人間の私にすら、雑と思わせてしまうような表を、偉い学者先生達が「うっかり」作るものなのだろうか、という点です。
放射能に関して学者先生や権威を信じられなくなる要因が、ここにもあります。
「一体なんでわざわざ違う年齢帯のガンデータ比較なんていう、通常ならありえないようなあまりにも雑な表を作るのだろう。
もしかして、わざわざ被曝リスクを低く見せようと工作をしているのだろうか?
もしこれが工作ならば、なんてとんでもない、不誠実なことをするのだろう!」
と疑心暗鬼が芽生えてしまいます。
原発事故当時もそうでした。「メルトダウンはしていない」ばかりで。
でも本当はメルトダウンしていた。
嘘をつかれるから、信じられなくなる。
<風評被害>の根本原因は、不信感です。
不信感の根本原因は、不誠実です。
どうか不誠実を今すぐやめてほしい。こういう不誠実をすればするほど、<風評被害>は拡大するでしょう。
ちなみにこの表はガンに関するものですが、白血病についてはこんなデータがありました。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09020218/01.gif
1 Gy原爆被曝時の年齢が10歳以下の人が、白血病で死亡する相対リスクは「17.05」
国立がんセンターの表で言うところのはるかはるか上のリスクになります。
しかも全年齢でも「4.92」です。
さて野菜不足や肥満によって白血病リスクが上がるものなのか?
「ガン」のみに限定した表、という点でもとても<雑>だなと思います。うっかり雑か、あえての雑か。
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