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2011年3月に関東で被曝しました。
被曝者として放射能に関する情報や思うところを書き留めます。

2012年1月27日金曜日

福島の子供3765人中1143人、甲状腺検査でしこり見つかる


http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&mode=0&classId=0&blockId=9927368&newsMode=article


甲状腺「悪性みられない」 
検討委員会では、浪江、飯舘両町村、川俣町山木屋地区の18歳以下を対象にし
た甲状腺検査の結果が報告された。3765人のうち、「直ちに二次検査を要す
る」と判断された県民はいなかった。
直径5・1ミリ以上のしこりなどが確認され、二次検査の対象となったのは26
人(0・7%)だったが、検討委座長の山下俊一福島医大副学長は「原発事故に
伴う悪性の変化はみられない」と説明している。二次検査が不要の3739人(
99・3%)のうち、1117人(29・7%)は5・0ミリ以下のしこりなど
が確認されたが、県は「良性」と判断している。
甲状腺検査は県民健康管理調査の一環で、浪江、飯舘両町村、川俣町山木屋地区
で先行して行われた。他の地域では順次、実施している。


悪性みられない、ってことを強調していますが、良性のしこりはやがて悪性になるのではないでしょうか?
この数値、三割の子供に甲状腺の良性なしこりが見つかるというのは、他の地域と比べたらどうなのでしょうか?
大変な数字であるように思います。

http://plaza.umin.ac.jp/~kid-endo/rinsho/endodisease/thyroid/thyroidadenoma.html
ただ、上記のサイトによると、


甲状腺結節・腫瘍の頻度は多く、健康な人でも詳しく調べれば10人中約3人の割合で甲状腺内の「シコリ」が見つかります。その多くは「腺腫様甲状腺腫」という良性のものです。


ということです。
しかしこの割合は大人を含めた割合が三割ということです。
子供のみの甲状腺腫瘍の割合はいかほどなのでしょうか?

子供の甲状腺を全国的に調査をするべきだと思います。
そして全国平均の中で、汚染エリアの数値は高いのか低いのか比較すべきでしょう。
それすらしないで事故の影響はないと言い切るなんて、科学じゃないと思います。

どうして山下のような人物に被曝者たちの健康を命を預けなければいけないのか、やるせない気持ちでいっぱいです。


また、以下のようなサイトもありました。
http://www.fgs.or.jp/public/05/2002_12.html
ある地域の住民集団において、ヨード欠乏性疾患が存在するかどうかの指標は学童の甲状腺腫の頻度であるとされてきている。例えば、学童の甲状腺腫の頻度が5%以上の場合には ヨード欠乏が住民の健康維持の上で問題となり得る事が既に示されている


ここで言われている「甲状腺腫」ってどのレベルなんでしょうか。
5ミリ以下のしこりも含めて5パーセントだったらショッキングです。
何しろ今回の調査は、30パーセントという割合なのですから。

●追記●
元資料はこちらのようです

http://www.pref.fukushima.jp/imu/kenkoukanri/240125shiryou.pdf


結節を認めたもの
5.1㎜以上 / 26人 /0.7%
5.0㎜以下 /56人 /1.5%
計: 82人(2.2%)

嚢胞を認めたもの
20.1㎜以上/ 0人/ 0.0%
20.0㎜以下 /1,086人 /28.8%
計:1,086人(28.8%)


http://www.j-tajiri.or.jp/source/translation/c/menu.html
小児の甲状腺腫について詳しいサイトがありました。
甲状腺のことがわかる本
http://www.j-tajiri.or.jp/source/translation/c/05.html


ある種のグループに属する人は、他の人より悪性の結節が見つかる可能性が高くなります。例えば、子供や思春期の若者、そして男性に甲状腺の結節がある場合、統計学的にその結節が悪性である可能性が高いのです。
若い人(18歳から25歳)には、 普通良性の結節が生じてくることはありません。“これは間違いないことです”。結節ができるにはそれだけのわけがあるのが普通です。したがって、若い人に結節が見付かった場合は、悪性であるリスクが大きくなります。


http://www.j-tajiri.or.jp/source/translation/c/09.html

もし結節がある場合は、結節が癌性のものに変化しているかもしれませんので、すぐに検査をうけるべきです。<第5章>でも述べたように、子供に甲状腺結節が生じた場合は、統計学的に良性より悪性である確率が高いのです。


<第5章><第6章>で述べたように、子供の甲状腺またはその周囲に硬く、痛みのないしこり、または結節があれば、甲状腺癌の疑いがあります。子供のしこりの中には甲状腺炎によって引き起こされたものや、結局は良性の嚢胞であるとわかるものもありますが、子供の甲状腺やその周囲にしこりが見つかった場合は、そのしこりが癌性である可能性が高いのです。

なんかもう、最悪のことしか書いてありません。。。めまいがしてきました。。。

しかし別の本にはこんなことも。
あなたの甲状腺:家庭用医学書
http://www.j-tajiri.or.jp/source/translation/b/12.html

子供に現れる甲状腺結節(しこり)は普通、甲状腺の炎症(甲状腺炎)や良性腫瘍、あるいは甲状腺嚢胞によるものです。幸いに、子供の甲状腺結節に癌が含まれることは希です。もし、子供に甲状腺癌ができたら、おそらく痛みのない結節が1個かそれ以上あり、それは他の種類の甲状腺結節に比べ、固く触れるでしょう。さらに、癌が首の中に広がったために、甲状腺の近くのリンパ節が固く、腫れているのに気付く場合もあるでしょう。ほとんどの形の癌でそうであるように、そのような腫瘍は治せることが多いので、甲状腺癌の迅速な発見と治療が大事になります。子供に結節があるか、結節があることが疑われる場合、子供を医師のもとに連れて行き、検査をしてもらわなければなりません。

上と下の違いはなんなんでしょうか?
甲状腺のことがわかる本では、子供の結節は癌の可能性が高いと言い、あなたの甲状腺:家庭用医学書では癌が含まれることは稀と言っています。
翻訳の違いなんでしょうか?
甲状腺のことがわかる本では「結節」と「嚢胞」を明確に分けて、「嚢胞はいいけど結節は危ないよ」と書いている。

あなたの甲状腺:家庭用医学書では「結節」=「しこり(結節+嚢胞)」の意味で使っていて、「しこりのほとんどは危険が無い(嚢胞である)」と書いているのかも、しれません。

さてしかし子供に甲状腺腫が見られる頻度データは、ちょっと探し出せませんでした。

ただ、あなたの甲状腺:家庭用医学書にこのような記述もあります
甲状腺が正常より大きくなった場合、甲状腺腫と呼ばれます。甲状腺腫は年齢に関わりなく現れますが、特に月経開始期頃の女の子にいちばん多いのです。あなたの子供に甲状腺腫ができた場合、子供は健康なままで、重大な甲状腺の問題が存在しないことも有り得ます。その一方で、6歳以上の子供に現れる甲状腺腫のほとんどは、慢性リンパ球性甲状腺炎、または橋本病と呼ばれる軽度の甲状腺の炎症により引き起こされます。


●月経開始期頃の女の子には、まったく無害なしこりが出ることが多い?
しかし
●6歳以上の子供に現れるしこりのほとんどは、病気によるものである?

んもー、どっちやねん、って感じです。
データ欲しいですねデータ

さらにこんなのも

http://www.noguchi-med.or.jp/illness/thyroid/overview01.htm
丁寧に頚部を触診すると中年以後の女性では100人に5人くらいは甲状腺に腫瘍をもっている人がいるといわれています。最近の進んだ超音波を用いた集団検診では被験者の年齢分布によって違いはありますが6ないし10%の人に甲状腺になんらかの腫瘍のような病変がみつかります。さらに精密検査を行いますとこの病変が癌である割合は、30代までは2%くらいまでですが、40代以上になると4%位に増加してきます。多めに見積もると10%のなかの4%ですから、全体の0.4%が癌ということになります。すなわち中年の女性の250人に1人は甲状腺に癌を持っているという計算になります。その癌の半分以上は最大径10 mm以下の小さなもので、すぐに生命にかかわるというものではありません。


あれ?他のサイトには腫瘍の発生頻度は三割って書いてあったのに、10パーセント??

ほんとよくわかりません。

やはり、同じ検査体制による全国調査が必要だと思います
そもそも、被曝エリアは原発周辺だけではないのですから。

早期発見早期治療が必要だという意見については万人が一致するところでしょう。
そのためにも、東日本全域における甲状腺検査を強く希望します。

被曝させられた子供にはその権利があるはずです。